「一言では言えないけれどよかった派」と、「名作なのはわかるけど苦手派」に分かれましたが、わたしたちが持っている「いわゆる」アメリカのイメージとは異なる、100年前のアメリカ中西部の田舎町の住民たちの心を想像しながらの回になりました。新潮社の新訳(上岡伸雄)と講談社文芸文庫(小島信夫・浜本武雄)でかなり雰囲気が違う日本語になっている箇所があったのも発見だったと思います。
参加者の方のご感想の一部を以下に。
- コミュニケーションが下手すぎる、100年前の野蛮さを感じる
- 作者が「いびつな人たち」をジャッジしないのがよい
- 人と人がつながれないぶん個人が深く考えていて、そこがよい
- 資源が足りない社会では人は協力できない
- 宗教と性の抑圧が今とは比べ物にならないほど強い
- ジョージ・ウィラードに語ることで個人の体験が物語になって伝えられていく
- 逃げ出せない閉塞感を感じた
- 終わり方が安易なハッピーエンドでないところがよい
- 800ドルはどうなったのか
本書から連想した作品や作家。アメリカですね。
- カーソン・マッカラーズ
- フラナリー・オコナー
- ギルバート・グレイプ
- ミランダ・ジュライ『一番ここに似合う人』
- ツイン・ピークス
- レイモンド・カーヴァー
管理人からのおすすめアンダーソンはこちら。『ワインズバーグ、オハイオ』より雰囲気が明るくて、温かい気持ちになれる短編が多いです。
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