ちいさな読書部第2回『ラピスラズリ』読書会満席になりました

1月26日(土)『ラピスラズリ』読書会は満席となりました。キャンセルが出た場合はこちらでお知らせします。

ちいさな読書部第2回『ラピスラズリ』開催のお知らせ



日時:1月26日(土)15:30-17:30
場所:新宿のカフェ
費用:1000円程度(会場費と1ドリンク合わせて)

ちいさな読書部第2回は、山尾悠子『ラピスラズリ』を読む会です。 山尾悠子は、硬質で精緻な文体で完全な別世界を構築する幻想文学作家として知られています。今年9月に最新作『飛ぶ孔雀』で第46回泉鏡花文学賞を受賞したので、その名前を耳にしたことがある方も多いと思います。今回は、冬の間眠り続ける宿命を持つ〈冬眠者〉たちの物語を、真冬の東京で楽しみましょう。

課題図書は補筆改訂版であるちくま文庫です。

課題図書以外に、最近読んで面白かった本、オールタイムベストの本など、読書部員に紹介したい本がありましたらぜひお持ちください。

お申し込みはPeatixで受け付けています。

ちいさな読書部第1回『ワインズバーグ、オハイオ』活動報告

今回の課題図書はシャーウッド・アンダーソン『ワインズバーグ、オハイオ』でした。


「一言では言えないけれどよかった派」と、「名作なのはわかるけど苦手派」に分かれましたが、わたしたちが持っている「いわゆる」アメリカのイメージとは異なる、100年前のアメリカ中西部の田舎町の住民たちの心を想像しながらの回になりました。新潮社の新訳(上岡伸雄)と講談社文芸文庫(小島信夫・浜本武雄)でかなり雰囲気が違う日本語になっている箇所があったのも発見だったと思います。

参加者の方のご感想の一部を以下に。
  • コミュニケーションが下手すぎる、100年前の野蛮さを感じる
  • 作者が「いびつな人たち」をジャッジしないのがよい
  • 人と人がつながれないぶん個人が深く考えていて、そこがよい
  • 資源が足りない社会では人は協力できない
  • 宗教と性の抑圧が今とは比べ物にならないほど強い
  • ジョージ・ウィラードに語ることで個人の体験が物語になって伝えられていく
  • 逃げ出せない閉塞感を感じた
  • 終わり方が安易なハッピーエンドでないところがよい
  • 800ドルはどうなったのか
みなさんのお気に入りの章はすべてバラバラな一方で、「一番苦手」「一番面白い」が重なる場合もありました。人によって、読むときの気持ちによって、いろいろな感興を呼び起こす作品といえそうです。

本書から連想した作品や作家。アメリカですね。
  • カーソン・マッカラーズ
  • フラナリー・オコナー
  • ギルバート・グレイプ
  • ミランダ・ジュライ『一番ここに似合う人』
  • ツイン・ピークス
  • レイモンド・カーヴァー
参加者の方の紹介本はこちら。「歴史はあらゆることにつながっている」そうですよ。たしかに、歴史を知っていると小説ももっと面白く、深く読めそうです。

管理人からのおすすめアンダーソンはこちら。『ワインズバーグ、オハイオ』より雰囲気が明るくて、温かい気持ちになれる短編が多いです。


第2回の課題図書は山尾悠子『ラピスラズリ』、1月26日(土)15:30からの開催です。申し込みについては、こちらのブログで別途ご案内します。

ちいさな読書部第34回『老人と海』開催のお知らせ

日時:6月1日(土)15:30-17:30 場所:オンライン かつて読んだ人も、初めて読む人も。いま、歴史的名作を「新解釈」で! 老漁師サンティアーゴには、もう84日間も釣果がなかった。幼い頃から老人の見習いをしていたマノーリンは、一人前の漁師となったいまも老人を慕い、生活を気づ...