詩と小説の中間のような磨き抜かれた文章、文字で構築された完全な別世界の美しさをひたすら堪能する回になりました。参加者のそれぞれが思い描いていた映像が、日本的だったり西洋的だったり、はたまたジブリのアニメーション風だったり、一言で「映像的」といわれる小説が読者の想像力をさまざまに喚起していた点も興味深いことでした。
参加者の方のご感想の一部を以下に。
- ほのめかしが多くて回収されない伏線が多いけれど、それは気にならず、各シーンの情景を楽しんだ
- 各短編共通のモチーフのずらし方が巧み
- 書き出し、締めの文がよい
- 幻想小説にありがちな中二感がない
- 食べ物の描写がよかった
- 冬眠が生理現象なのか文化的習慣なのか考えてしまった
- 猫はしぶとく生き残るが犬はつらい
- 終わり方はドリフぽさがある
本書から連想した作品や作家。
- ミルハウザー
- 澁澤龍彦
- 川上弘美
- 諏訪哲司
管理人からのおすすめ山尾悠子はこちら。それぞれに異なる幻想世界に没入できます。最初の一冊として完璧ではないでしょうか。
第3回の課題図書はホルヘ・ルイス・ボルヘス『アレフ』、3月30日(土)15:30からの開催です。申し込みについては、こちらのブログで別途ご案内します。
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